先日の台風が過ぎ去ってからでしょうか?
めっきり秋めいた空気になってまいりました。
皆様9月をどのようにお過ごしでしょうか?
こんにちは、南さつま市チームサポーターKです。
 

今回は、夏も終わりです。
ということで、今回はこれまでと違った角度から
南さつま市の魅力を発信したいと思います。

これまでイベントを中心にブログを更新してきましたが・・・
イベント以外にも南さつま市の財産はたくさんあるのではないか?と考えた私。
 

今回紹介するのは、
 

「南さつま市の塩づくり特集」です。
 

南さつま市には、釜炊き天然塩をつくられている方が、坊津町と笠沙町にいらっしゃいます。そこで今回は、南さつま市で塩づくりをがんばっている方々にインタビューを行い、人々の話しを通じて土着文化の魅力を発信できればと思っています。
 

すんくじらブログ・南さつま市の「人財特集」をお楽しみください。
 

★坊津の華★

東シナ海に面し、サンゴなどの手つかずの自然が残る坊津町。約1000年にわたり貿易がさかんに行われた地域であり、港には密貿易時代の屋敷跡が残されているなど、町の至るところに歴史的な建物が並んでいます。そのような土地で私が今回取材に伺うのは、約8年前から塩づくりをされている日高則夫さん御夫妻です。9月の中旬には、北海道の物産展に出品するなど、お忙しい毎日を送ってらっしゃいます。今回は、日高さんがこれまで歩んできた人生と塩づくりに対する思いについてお話を伺ってきました。
 


 

☆40代の決意☆
現在、65歳の日高さん。20代の頃は、京都・東京でサラリーマン生活を送り、30代で鹿児島に移住されました。そんな中、骨髄炎となってしまい、一時は足の切断の可能性を告げられたほど重症だったそうです。現在では、火を焚くための木材を運ぶなど、問題なく活動することができています。そして、40代後半に転機は訪れました。普段から姶良市の重富駅を利用しており、その時たまたま手に取ったフリーペーパーに「天草の自然塩」の特集が組まれていました。その特集を読み塩作りの魅力にみせられたのが塩づくりを始めるきっかけとなったそうです。その特集がなかったら、今の「坊津の華」はなかったのかもしれません。
 

☆塩づくり
日高さんが話されるように、塩づくりはシンプルの一言です。海水を焚いて、水分を蒸発させる。海水を足して、海水を薪で焚く。海水を足して、海水を薪で焚く。この作業を6日間繰り返します。シンプルであるからこそ日高さんは、塩づくりに対するこだわりもあると語ります。それは、海水を海からポンプであげるタイミングを大潮の日と決めていることです。
「どこかで聞いた話だが、大潮のときは海水に栄養が豊富に含まれている。だから、神秘的な塩ができるんだ」と語ってくださいました。月に2~3回の大潮のタイミングで、8トンのタンクに貯蔵し、昔ながらの蒔を使って焚く塩にはこんな秘密が隠されていました。
 


 

☆塩づくりを通じて
坊津という土地で塩づくりを始めたのは、8年前。当初は、坊津・屋久島・佐多岬の3ヶ所が候補にあがっていたそうです。その中で、日高さんが若い頃にダイビングを楽しんだ坊津を選んだのは必然の流れだったのかもしれません。奥さんも塩づくりを通じていろいろなことが経験できたと語ってらっしゃいました。定年まで続ける予定だった介護の仕事を辞められて、旦那さんと一緒に始めた塩づくり。他にも百貨店勤務の際に主任も経験されており、商品の販売方法にその経験が生かされているそうです。
「人生無駄なことはない」と語られる奥さんの話しには、説得力があります。
 

☆塩づくりの魅力
最後に塩づくりの魅力について聞いてみました。やはり、塩を使ってくれた方々が「おいしかった」「あまかった」などの声を聞いたときが一番うれしい瞬間だと語ってくださいました。さらに、リピーターの方が非常に多く、たくさんファンがいらっしゃいます。栄養が豊富に含まれる大潮のときにしかできない塩には、神秘的なパワーを含んでおり、そのパワーでファンを増やしているのではないかと感じました。
 
 

★笠沙のしおっ★

温暖な気候に恵まれ、畑にはポンカンやタンカンの果実が実るなど農業も盛んな地域でありながら、沿岸では魚種が多く、釣りのメッカとなるなど、自然豊かな笠沙町。そんな町で塩づくりをされているのが松山進さん御夫妻です。笠沙町に移住されて、15年となるご夫婦がつくる「笠沙のしおっ」の魅力と塩づくりを通じた地域づくりについてお伝えいたします。
 


 

☆塩づくりをしよう
松山さんが笠沙に移住された際、最初にぶつかった壁は仕事がないということでした。京都でアパレル関係の仕事を辞めて、奥さんの生まれ故郷である笠沙に移住したのは今から15年前です。そんな中、近所の船大工さんのデザインの仕事を手伝うようになり、手先が器用なことを認められ船大工として働くようになりました。しかし、船大工の仕事は、プラスチックの素材を削り、その粉を吸うなど健康的に良くないと思い、別の仕事を模索し始めたそうです。そこで出会ったのが塩づくりでした。
 

☆塩づくり
松山さんの塩づくりには、譲れないこだわりがあるそうです。それは、不純物を可能な限り取り除くことによって、やさしい甘さのある塩を作られている点です。昔は混ぜながら海水を焚いていたそうですが、苦味が多かったことから可能な限り不純物を取り除き、混ぜずに炊く方法を編み出したそうです。それらのこだわりの技や心づかいがありミネラルたっぷりの「笠沙のしおっ」が完成しました。
 

☆塩づくりの魅力
「1番の魅力は、塩づくりをやりながらいろいろなことができることかな。」という言葉の通り、工房の周辺には手作りの机やイスが並んでいました。約45分ごとに火の調子を見ないといけないので、その合間に日曜大工を楽しんでいるそうです。壊れた壁を修理したり、たまにはギターを弾いたりと塩づくりの合間に、自分の趣味を楽しむことができる。とても贅沢な時間を過ごされています。そして何よりの魅力は、松山さんの作ったお塩を使ったお客さんから「おいしかった」と言って頂けることだとおっしゃっていました。集落の方や鹿児島市内にもリピーターがいらっしゃるので、作った塩はすべて完売しているそうです。そのため、1つしかない釜をもう1つ作ろうか悩んでらっしゃるそうです。さらに、塩づくり以外にもNPO 法人南さつまを立ち上げるなど地域づくりにも取り組んでいらっしゃいます。
今回、取材に伺った際には、南さつまにかもん協議会が実施している米粉レシピの募集準備をされていました。南さつま市の8月初旬に収穫する「早期水稲米」を使用して、地元を盛り上げることはできないかと考え企画されたそうです。募集期間は、平成24年10月20日(土)まで。是非ご興味のある方は、応募されてみてはいかがでしょうか。優秀作品には特産品の詰め合わせが贈られるそうです。
他にも、漁協の方々と協力し、塩麹を使った加工品を作る計画もあるそうです。塩づくりを通じて、地域の中で重要な役割を担っている松山さんご夫婦。ミネラルたっぷりの自然塩により、笠沙の魚や野菜をさらに付加価値の高いものにしようと挑戦を続けられています。
 


 

★取材を通じて感じたこと★
今回、日高さんと松山さん、お二人のお話しを伺って感じたことは、南さつま市は豊かであるということです。
サンゴの生息する海が身近にあり、その海水を使って、天然塩が作れるほど自然が豊かであるということです。
 

そして、もうひとつの豊かさは、生活の豊かさです。
今回、私が感じた豊かさは、お金がたくさんあるという豊かさではなく、そこの集落の仲間や塩を買いにいらっしゃるリピーターのお客さんなど、たくさんの方々と豊かな関係をつくって生活されていることだと感じました。この2つの豊かさは、都会で暮らしている人々には、体験できないことだと思います。この豊かさこそが南さつま市の魅力であると思います。また、今回の取材で1番驚いたことは、塩をつくるために必ず必要になる蒔の入手方法です。建設会社などでは、家屋の解体をして出た廃材をお金を支払って処分しているそうです。しかし、塩づくりで廃材を利用することで、処分するためのコストが削減できるうえに、塩づくりされている方々は、廃材の収集に困らないというお互いにとって良い関係が築けていることです。その廃材には間伐などの木材も含まれており、自然を守るためにも塩づくりが役立っているそうです。
 
今回の南さつま市「人財特集」を実施したことで、南さつま市に在住する方のフィルターを通じた笠沙・坊津の魅力が発信できたのではないかと思います。昔ながらの塩づくりなど、その技の中にはたくさんの物語がありました。その技の裏に存在する物語を深く探ることで新たな魅力が発信できるのではないかと思いました。
今回ご紹介しました『坊津の華』と『笠沙のしおっ』は南さつま市の物産館やスーパーでお買い求め頂けます。
 

取材にご協力頂きました、日高さんご夫妻と松山さんご夫妻、本当に貴重なお話しをお聞かせ頂きありがとうございました。

 
 

2012年09月26日
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